【ウェブ小説】はじめてのまちあわせ。【前編】(一歌視点)

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※「ソライロ♪プロジェクト」本編のネタバレが含まれる可能性があります。発売されている1~6巻を読んでいない方は、ご注意ください。

今までのお話は下のページをチェック!


【登場人物】

一歌顔画像

秋吉 一歌(あきよし いちか)

動画投稿サークル「ソライロ」の絵師。小学校を卒業したばかり。

冴木顔画像

冴木 奏太(さえき そうた)

動画投稿サークル「ソライロ」の代表兼作曲担当。小学校卒業とともに東京へ引っ越した。

【物語の時期】

・「ソライロ♪プロジェクト (6)ずっとキミを待ってた」から少し後のお話。


はじめてのまちあわせ。【前編】

いっちー『これから家をでます!』

 メッセージを送ると、わたし――秋吉一歌は、もう一度、鏡をのぞきこんだ。

(前髪……やっぱりヘンかな?)

 鏡を見るたびに自信がなくなる。
 今日は、なんだか前髪がうまく決まらない気がする。
 何度なでつけても、いい感じのところにおさまってくれない……気がする。

 気のせいかもしれないけど。
 ……うーん、やっぱ、いまいち。

(なんで今日にかぎって……今日だけは、完ぺきなわたしでいたいのに……!)

 ――今日は、「あの人」と、ひさしぶりに会える日。

 あと一時間後には、目の前にいて、ふたりでおしゃべりしてるんだな……なんて思ったら、胸がどんどん高鳴っていく。

(そろそろ……もう、いいかげんに出ないと……)

 そわそわしながら、さいごの悪あがきで前髪と格闘していたら、

  ピロリーン♪

 携帯のお知らせ音が鳴った。

 ドキッと、肩がとびはねる。
 いそいで新着のメッセージを確認すると――。

アオイ『了解』

 たった二文字。
 彼らしい返信に、おもわず笑みがもれる。

(……はやく、会いたいな)

 とくんと、高鳴る胸。
 前髪にはまだ、ナットクはできてないけど……もう、いいや。

 わたしは、ようやく鏡の前をはなれて、部屋を出た。

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